メチルマロン酸血症は見た目に特徴がありますか?
メチルマロン酸血症では顔立ちの異常は目立たないとされますが、成長・発達に影響が出ることがあります。
メチルマロン酸血症でみられる見た目の特徴や、成長・発達への影響について整理します。
メチルマロン酸血症とはどのような病気ですか?
メチルマロン酸血症は、体内でメチルマロン酸という物質を分解する酵素の働きが弱く、有害な物質が蓄積してしまう先天性の代謝異常症です(難病情報センター)。新生児マススクリーニング(生後まもない時期に行う血液検査)の対象疾患のひとつに含まれています(新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2019)。
メチルマロン酸血症に特徴的な見た目はありますか?
学会のガイドラインや公的機関の解説では、メチルマロン酸血症に特徴的な顔立ちの異常についての記載は見当たらず、外見上の特徴が目立つ病気ではないと一般的には考えられています。ただし、コントロールが難しい場合は口からの食事や水分の摂取がうまくいかず、体の成長が緩やかになることがあります(難病情報センター)。
メチルマロン酸血症の症状
主な症状として、以下が報告されています(新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2019、小児慢性特定疾病情報センター)。
- 急性代謝不全:新生児期から乳児期にかけて、血液が酸性に傾く状態(ケトアシドーシス)や血液中のアンモニアが増える状態(高アンモニア血症)が起こり、哺乳不良・嘔吐・呼吸障害・筋肉の緊張が低下する症状(筋緊張低下)がみられ、急性脳症に進むことがあります
- 中枢神経症状:精神運動発達遅滞(発達の遅れ)や、脳の左右にある基底核という部分の障害による不随意運動(自分の意思に関係なく体が動く症状)
- 腎機能低下:尿細管間質性腎炎(腎臓の組織に炎症が起こる病気)によって、ゆっくりと腎臓の働きが落ちていくことがあります
メチルマロン酸血症が成長・発達に与える影響
コントロールが難しい場合、口からの食事や水分の摂取が続けにくくなり、体重が増えにくい・身長が伸びにくいといった身体発育の遅れにつながることがあります(難病情報センター)。また、精神運動発達遅滞として、発達の面でも影響が出ることがあります(新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2019)。
メチルマロン酸血症が重症化するとどうなる?
重症化すると、急性脳症のほか、心臓の筋肉に障害が起こる心筋症や、膵臓に炎症が起こる膵炎を合併することがあります(新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2019)。気になる症状がみられる場合は、医療機関への受診をご検討ください。
メチルマロン酸血症について、特に知りたいことは何ですか?
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(参考文献)
新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2019「メチルマロン酸血症」(日本先天代謝異常学会 移行期医療委員会編)https://jsimd.net/pdf/newborn-mass-screening-disease-practice-guideline2019.pdf,(参照 2026-10-15).
難病情報センター『メチルマロン酸血症(指定難病246)』https://www.nanbyou.or.jp/entry/4859,(参照 2026-10-15).
小児慢性特定疾病情報センター『メチルマロン酸血症 概要』https://www.shouman.jp/disease/details/08_02_023/,(参照 2026-10-15).
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埼玉医科大学総合医療センター 小児科
井上 信明 監修
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