メチルマロン酸血症の食事療法について教えてください。
タンパク質を制限し、専用の特殊ミルクを併用する食事療法を医療機関と連携しながら長期的に続けます。
メチルマロン酸血症の食事療法について、内容・目的・使用するミルク・継続期間を順に説明します。
メチルマロン酸血症の食事療法とは
メチルマロン酸血症は、メチルマロン酸という物質が体内にたまり、代謝性アシドーシス(体が酸性に傾いた状態)などを起こす先天性の代謝異常です(難病情報センター)。治療はビタミンB12の投与と食事療法が主体で、母乳や一般の育児用粉乳に加えて、後述する特殊な治療用ミルクを併用しながら、タンパク質摂取を軽度に制限します(難病情報センター)。
メチルマロン酸血症でタンパク質を制限する理由
タンパク質を分解すると、メチルマロン酸のもとになる前駆アミノ酸(イソロイシン・バリン・メチオニン・スレオニン)が作られます。これらの摂取を制限することで、メチルマロン酸の蓄積を抑えます(日本先天代謝異常学会)。タンパク質摂取量の目安は、成長にあわせて段階的に減らしていきます(日本先天代謝異常学会)。
- 新生児期:2.0〜2.5g/kg/日
- 乳児期:1.5〜2.0g/kg/日
- 幼児期:1.2〜1.7g/kg/日
- 学童期以降:1.0〜1.5g/kg/日
メチルマロン酸血症の特殊ミルク(治療用ミルク)
タンパク質を制限しながら成長に必要なエネルギーを確保するため、前駆アミノ酸を除いた特殊な治療用ミルク(雪印S-22など)を段階的に0.3〜1.2g/kg/日程度併用します(日本先天代謝異常学会)。除蛋白ミルク(タンパク質を取り除いたミルク、雪印S-23など)を組み合わせることもあります(日本先天代謝異常学会)。食事療法の管理の程度は患者さんによって異なり、厳格な食事療法の継続が必要な場合もあります(厚生労働省)。
メチルマロン酸血症の食事療法はいつまで続く?
メチルマロン酸血症の食事療法は、成長して症状が落ち着いても終わりにはならず、成人期以降も継続する必要があるとされています(小児慢性特定疾病情報センター)。タンパク質の摂取量や治療用ミルクの使い方は年齢や体調によって調整が必要なため、医療機関への受診をご検討ください。
メチルマロン酸血症について、特に知りたいことは何ですか?
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(参考文献)
病情報センター.“メチルマロン酸血症(指定難病246)概要”..https://www.nanbyou.or.jp/entry/4859,(参照 2026-10-15).
小児慢性特定疾病情報センター.“メチルマロン酸血症 概要”..https://www.shouman.jp/disease/details/08_02_023/,(参照 2026-10-15).
日本先天代謝異常学会『新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2025 メチルマロン酸血症』診断と治療社
厚生労働省『指定難病246 メチルマロン酸血症』https://www.mhlw.go.jp/content/10905000/001174980.pdf,(参照 2026-10-15).
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埼玉医科大学総合医療センター 小児科
井上 信明 監修
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