成人してから発症する低ガンマグロブリン血症と、生まれつきの場合では、何か違いはありますか?
先天性低ガンマグロブリン血症では、発症年齢による症状に大きな違いはありませんが、原疾患により予後が異なります。
先天性低ガンマグロブリン血症では、発症年齢による症状に大きな違いはありませんが、原疾患(原因となっている病気、おおもとの病気)により予後が異なります。
成人で診断されることが多い病気
分類不能型免疫不全症(CVID)
20~40代で診断されることが多いものの、小児や高齢者で診断されることもあります。重症な感染症は比較的少ないです。しかし、自己免疫性疾患や悪性腫瘍などを合併することがあります。
小児で診断されることが多い病気
X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)
基本的に男子のみが発症し、生後4〜6ヶ月以降、5歳までに感染症による症状が現れることがほとんどですが、思春期~成人期になって、繰り返す感染症を契機に診断されることもあります。免疫グロブリンが完全に欠如することもあり、感染症を繰り返し、肺炎などの呼吸器感染症や、皮膚化膿症、敗血症など、重症化しやすくなります。
乳児一過性低ガンマグロブリン血症
6ヶ月以降の乳児で発症し、胎盤を通過した母親の抗体の存在により免疫グロブリンが低値になります。生後6~12ヶ月頃から感染症を繰り返すようになります。中耳炎や副鼻腔炎が主な症状で、肺炎などの重度感染症はまれです。一般的には、生後18ヶ月〜36ヶ月で回復します。
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
(参考文献)
Madiha E. Huq et al.“Hypogammaglobulinemia”.StatPearls [Internet]..https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK563134/,(参照 2024-09-12).
小児慢性特定疾病情報センター.“乳児一過性低ガンマグロブリン血症”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.shouman.jp/disease/details/10_03_029/,(参照 2024-09-12).
小児慢性特定疾病情報センター.“分類不能型免疫不全症”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.shouman.jp/disease/details/10_03_024/,(参照 2024-09-12).
小児慢性特定疾病情報センター.“X連鎖無ガンマグロブリン血症”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.shouman.jp/disease/details/10_03_023/,(参照 2024-09-12).
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