低ガンマグロブリン血症を放置するとどうなりますか?
低ガンマグロブリン血症を放置すると感染症の反復や臓器障害、悪性腫瘍のリスクが高まります。
低ガンマグロブリン血症は、血中の免疫グロブリン(主にIgG)が著しく低下し、体の免疫防御機構が機能不全に陥る状態です。
この状態を放置すると、感染症に対する抵抗力が低下し、特に呼吸器や消化管における慢性・反復性の感染症(肺炎、副鼻腔炎、中耳炎、胃腸炎など)を繰り返します。
先天性のX連鎖無ガンマグロブリン血症などでは、感染を繰り返すことで気管支拡張症や慢性肺疾患が進行し、エンテロウイルスによる慢性脳炎のリスクも高く、神経後遺症や致死的な経過をたどることがあります。
後天性の場合、多くは慢性リンパ性白血病や多発性骨髄腫に関連しており、感染症による死亡率が非常に高く、早期に生命を脅かすケースも少なくありません。
したがって、低ガンマグロブリン血症を放置することは、臓器障害や悪性腫瘍のリスク増大を含む重大な健康被害を引き起こすため、早期診断と免疫グロブリン補充療法など、適切な医療介入が不可欠です。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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