血友病保因者が出産する場合の出産方法や、必要な出血管理について教えてください。
血友病のサポート体制が整った医療機関に相談するなど、安心して出産するための準備を行ってください
血友病保因者の方が出産される場合には、血友病に詳しい医療スタッフが連携して対応できる医療機関に相談することがすすめられます。
その他、出産方法などについて、以下のような点が重要です。
血友病保因者の受け入れ態勢
血友病に関する知識やサポート体制が整った病院を選ぶことがすすめられています。
全国には血友病のブロック拠点病院と、拠点病院と連携を取っている地域中核病院があります。
凝固因子活性値の把握
血友病Aなら「第VIII因子活性と(フォンヴィルブランド因子抗原量)」、血友病Bなら「第IX因子活性」を、事前準備として測定することがすすめられます。
これら因子の活性値が極端に低い場合には、凝固因子製剤などを準備した上で、安全に出産ができる施設を選ぶことが大切です。
出産方法
経腟分娩の場合には、吸引・鉗子分娩を避けます。患児の頭蓋内出血リスクが増加するためです。
可能な限り自然分娩として、分娩が遅延しそうな場合には、帝王切開への切り替えを判断できる医療機関がすすめられます。
また、分娩の際にはお子様の出血を防ぐためにも、速やかに血液凝固因子製剤を注射できる施設を選ぶことがすすめられます。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
Q&A第21回.みんなで考える血友病診療ネット,https://hemophilia-next.jp/faq/faq21/(参照 2025-01-27)
Q&A第17回.みんなで考える血友病診療ネット,https://hemophilia-next.jp/faq/faq17/(参照 2025-01-27)
保因者女性と出産のお話.みんなで考える血友病診療ネット,https://hemophilia-next.jp/about/%E4%BF%9D%E5%9B%A0%E8%80%85%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%A8%E5%87%BA%E7%94%A3%E3%81%AE%E3%81%8A%E8%A9%B1/(参照 2025-01-27)
日本産婦人科・新生児血液学会.“エキスパートの意見に基づく血友病周産期管理指針2017年版”..http://www.jsognh.jp/common/files/society/2017/hemophilia_guideline_2017.pdf,(参照 2025-01-27).
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
血友病
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ