ぶつけてないのに内出血がみられ、痛くない場合、血友病の可能性はありますか?
血友病を含む凝固因子の異常や血小板減少などの原因による出血性疾患の可能性があります。
ぶつけた自覚がないのに内出血がみられる原因には、血小板の減少や働きの障害、血管壁の異常、血液凝固系に異常を来たすような病気や状態が背景にある可能性が考えられます。
例えば、以下のようなものがあげられます。
- 血小板の減少:特発性血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血、急性白血病、薬の副作用など
- 血小板の働きの異常:骨髄増殖性疾患(本態性血小板血症等)、薬(アスピリンなど)の副作用など
- 血管壁の異常:ステロイドの長期使用、血管炎、クッシング症候群など
- 血液凝固の異常:血友病、von Willebrand(フォン・ヴィレブランド)病、肝臓疾患、ビタミンK欠乏症、薬(抗凝固薬など)の副作用
なお、血友病の出血は、先天性の場合は関節内出血が特徴となりますが、後天性では皮下や筋肉内の出血が多いとされています。
正確な診断には診察や詳しい検査が必要です。気になる症状がある場合には、医療機関の受診をご検討ください。
公開日:
最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
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「血友病」とはどのような病気ですか?
止血に必要な成分である「凝固因子」が遺伝的に不足し、血が止まりにくくなる病気です。
血友病の原因は何がありますか?
凝固因子をつくる遺伝子の変異により、凝固因子が不足している、あるいは働きが弱くなることが原因です。
血友病ではどのような症状がありますか?
出血部位やその程度によりさまざまな症状をきたします。
血友病には初期症状はありますか?
あざができやすいのが特徴です。関節の痛み、腫れ、動かしにくさなどは、関節出血の可能性があります。
血友病の場合、主にどのような治療をしますか?
不足した凝固因子を、注射にて補充します。出血時補充療法・予備的補充療法・定期補充療法があります。
血友病が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
血が止まりにくいことに気づいたら、血液内科や一般内科を受診しましょう。子どもの場合、小児科を受診しても良いです。
血友病のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
血友病Aとはどのような病気ですか?
血液凝固第Ⅷ因子の不足や働きの低下により、血が止まりにくくなる病気です。患者数は血友病Bの約5倍です。
血友病Bとはどのような病気ですか?
血液凝固第Ⅸ因子の不足や働きの低下により、血が止まりにくくなる病気です。
血友病は遺伝しますか?遺伝する場合はどのような遺伝形式ですか?
はい。血友病は主に、X染色体上の異常な遺伝子を受け継ぐことで発症します。
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