腎血管筋脂肪腫が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか？

腎血管筋脂肪腫（AML）は良性腫瘍であり、多くの場合、無症状ですが、その疑いがあった場合は、早めに一度受診しましょう。

確かに、AMLをお持ちの患者さんの多く（約半数）は無症状で発見されると言われ、他の目的に行ったエコー検査やCT検査中に偶然発見されることが多いです。しかし、AMLは大きくなると腫瘍内の血管が破裂し、重篤な出血（後腹膜出血）を引き起こす可能性があるため、以下のいずれかに該当する場合は、早めに受診して専門医に相談しましょう。

症状がある場合

AMLを以前から指摘されており、下記のような症状が現れた場合は、治療が必要なことがありますので、早めの受診が必要です。

• 脇腹や腰背部の痛み（側腹部痛）
• 腹部にしこりがふれる（触知可能な腫瘤）
• 肉眼的血尿
• 便秘
• 血圧の上昇

症状はないが、治療介入が検討される目安

無症状であっても、腫瘍のサイズや構造によって出血リスクが高まるため、早めに受診しましょう。特に以下の場合は、早めの受診をおすすめします。

• 一度も受診していない、またはAMLの大きさを確認していない方
• 妊娠の可能性がある女性

AMLは女性ホルモンの影響で妊娠中に急速に増大したり、破裂したりする可能性があるため、大きさによっては妊娠前に、予防的な動脈塞栓術を検討することもあります。

AMLは腎臓の腫瘍であるため、疑われる場合は、まずは泌尿器科を受診してください。