成長ホルモン分泌不全の場合、主にどのような治療をしますか?
成長ホルモン分泌不全症によって生活の質が著しく下がる重症の方に限り、ヒト成長ホルモン製剤を注射して治療します。
成長ホルモン分泌不全(成長ホルモン分泌不全症)によって生活の質が著しく低下した重症の方に限り、ヒト成長ホルモン製剤(ヒューマトロープⓇ、ジェノトロピンⓇ、ノルディトロピンⓇ、グロウジェクトⓇ、ソグルーヤⓇ)を注射して治療します。
英国のNational Institute for Clinical Excellenceは、治療の適応となる患者さんとして、次のような条件を満たすことを推奨しています。
- インスリン低血糖刺激試験において成長ホルモンのピーク値が9mU/L (3µg/L)未満である
- 生活の質が低いことを適切に評価されている
- 成長ホルモン分泌不全症以外に下垂体ホルモンの分泌不全症がある場合すでにその補充療法を受けている
日本における重症の基準は、インスリン負荷試験、アルギニン負荷試験、グルカゴン負荷試験において成長ホルモンのピーク値が1.8 ng/mL以下、またはGHRP-2負荷試験において、9ng/mL以下です。
悪性腫瘍(がん)のある患者さんや妊婦は、ヒト成長ホルモン製剤を使用することはできません。糖尿病を合併している患者さんは糖尿病を悪化させる可能性があるため慎重に投与します。
なお、成長ホルモン補充療法をいつまで続ければ良いかは明らかとなっておりません。
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最終更新日:
医療法人社団メレガリ うるうクリニック関内馬車道 糖尿病・内分泌科
濵﨑 秀崇 監修
(参考文献)
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