骨髄増殖性腫瘍でも完治する可能性はありますか?
骨髄増殖性腫瘍でも完治する可能性はあります。
骨髄増殖性腫瘍でも完治する可能性はあります。
骨髄増殖性腫瘍(MPN)の治療成績は、疾患のタイプや治療、患者さんの年齢・全身状態によって大きく異なりますが、MPNに含まれる代表的な疾患の多くは生存期間中央値が5年を越えており、完治する可能性はあります。
がん患者さんが治療後5年間再発しなければ、それ以降の再発の可能性は低いことから、その患者さんは「完治」とみなされることが一般的ですので、ここでは完治を「5年間がん病変のない状態」と定義しています。
以下に、MPNに含まれる代表的な疾患の治療成績を示します。
- 慢性骨髄性白血病(CML)は10年生存率が80%を越え、生存期間中央値が10年以上です。特にチロシンキナーゼ阻害薬に良好に反応する場合は「通常の寿命」に近い長期生存が可能です。
- 真性多血症(PV)は骨髄線維症への移行や白血病化のリスクがありますが、生存期間中央値は10年以上です。
- 本態性血小板血症(ET)は、血栓症による死亡や白血病化がわずかにありますが、生存期間中央値は10年以上です。
- 原発性骨髄線維症(PMF)の生存はリスクにより異なり、低リスクで10年以上、高リスクで約1〜2年です。
以上から、PMFの高リスク以外の主なMPNに含まれる疾患については、完治する可能性があると言えるでしょう。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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