骨髄増殖性腫瘍は赤血球が多くなる病気ですか?
骨髄増殖性腫瘍のなかで赤血球が増加するのは真性多血症(PV)のみです。
骨髄増殖性腫瘍(MPN)のなかには赤血球が増えるものもありますが、すべてではありません。
以下に、主な疾患ごとの赤血球の変化を示します。
- 真性多血症(PV):JAK2という遺伝子の異常を伴い、赤血球の過剰産生を主な特徴する疾患です。診断基準に「赤血球増加」があります。
- 慢性骨髄性白血病(CML):白血球の過剰な増殖が主な特徴で、むしろ赤血球は減少し、貧血が進行します。
- 原発性骨髄線維症(PMF):骨髄線維化により造血能は低下し、赤血球減少が一般的です。診断基準に「貧血」があります。
- 本態性血小板血症(ET):血小板増加が主な特徴で、赤血球増加は原則認めらません。
以上より、MPNにおいて、赤血球の顕著な増加が認められるのはPVのみであり、他のMPNでは、赤血球増加は一般的な特徴ではないと考えられています。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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