肝硬変はどのくらいの期間で治りますか?治療を開始してから治るまでの流れを教えてください。
肝疾患が最後にたどり着く病態であり、治ることはありません。
残念ながら、肝硬変そのものは不可逆性の病気であり、肝臓が元の状態に戻ることはありません。
肝臓の状態を改善する治療法はなく、肝臓の機能が低下したことにより発生する合併症をできるだけ防ぐことが治療の目標になります。
肝硬変では栄養状態が悪化し、腹水が出ることがあります。そのため、利尿剤で腹水のコントロールを行います。薬剤でのコントロールが難しくなってくると、腹水穿刺でおなかに針を刺し、水を抜くこともあります。
水分の取りすぎは腹水を悪化させるため注意が必要です。また、肝硬変の患者さんでは食道静脈瘤が出現し、急な出血で命を落とす危険があります。そのため、静脈瘤の確認やその治療も必要になってきます。
また、食事療法による適正なカロリーと栄養バランスがとれた食事は非常に重要です。肝硬変の患者さんにとって飲酒は致命的で、断酒が必須です。
これら腹水のコントロール、静脈瘤の治療などによって、出血や腹膜炎など、肝硬変患者さんに起こる合併症をできるだけ和らげることが必要です。
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最終更新日:
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
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「肝硬変」とはどのような病気ですか?
肝硬変とは、慢性的なダメージによって肝臓の細胞が破壊され、肝臓が硬くなった状態のことです。
肝硬変の原因は何がありますか?
肝硬変の原因として、ウイルス性肝炎、アルコール性肝障害、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)、自己免疫性肝炎などがあります。
肝硬変ではどのような症状がありますか?
肝硬変の主な症状には黄疸(おうだん:皮膚や尿が黄色になる)、お腹の張り(腹水)、むくみ、肝性脳症(意識が悪くなる、異常な行動をする)などがあります。
肝硬変には初期症状はありますか?
体のだるさ、食欲低下などの初期症状が現れることがあります。
肝硬変の場合、主にどのような治療をしますか?
肝硬変の原因に応じた治療と、肝硬変の合併症に対する治療を行います。
肝硬変が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
消化器内科を受診しましょう。特に黄疸がでている場合は、早めに受診しましょう。
肝硬変のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
肝硬変の場合、余命はどのくらいですか?
肝硬変の重症度、肝硬変の原因となった病気の種類、合併症の有無、年齢などによって余命は大きく異なります。
肝硬変は最終的にどのような経過をたどりますか?
肝不全、食道胃静脈瘤、肝細胞がんなどの理由で亡くなることが多いです。
肝硬変では腹水がたまりますか?
肝硬変が進行すると、腹水がたまる可能性があります。
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