結核性胸膜炎の診断に胸水ADAは重要ですか?
胸水アデノシンデアミナーゼ(ADA)レベルの測定は、結核性胸膜炎の診断に非常に有用です。
胸水中のアデノシンデアミナーゼ(ADA)レベルは、抗酸菌の染色や培養検査が陰性であった場合でも、結核性胸膜炎の診断を確定するために役立つ可能性があります。特に胸水がリンパ球優位である場合、この検査が推奨されます。
いくつかの研究では、ADAレベルが45~60 U/Lを超えると、結核性胸膜炎の診断において、非常に高い感度(100%)と特異度(最大97%)を示すことが示唆されています。
診断におけるADAの目安
- 臨床的に結核の疑いが強い場合、胸水中のリンパ球対好中球比が0.75を超え、ADAレベルが40 U/Lを超えていれば、結核性胸膜炎と推定診断することが妥当です。
ただし、ADAレベルの上昇は、結核以外にも細菌性膿胸、中皮腫、肺がん、リンパ腫などの病気でも起こる可能性があるため、結果を総合的に判断する必要があります。
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(参考文献)
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京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
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