ピーナッツアレルギーには初期症状はありますか？

ピーナッツアレルギーの初期症状は、口や皮膚のかゆみなどの「ちょっとした違和感」から始まることが多く、食べてから数分以内に現れることがあります。軽く見えても、放置すると短時間で重篤な症状に進行する可能性があります。初期症状は多くの場合、摂取後数分〜30分以内に出ます。代表的なのは、じんましん、赤み、かゆみなどの皮膚症状です。口の中や喉がピリピリする感じ、違和感、唇やまぶたの軽い腫れもよくみられます。また、唇がチクチクしたり、目がうるんだりするなども、早い段階で見られるサインです。

消化器の症状としては、軽い腹痛や吐き気があり、呼吸器ではくしゃみ、咳、鼻水など、風邪に似た軽い症状が出ることもあります。乳児の場合は、不機嫌になる、よだれが増える、急に食べなくなるなど、大人とは違った形で症状が現れることもあります。重要なのは、これらの症状が軽くても、声がかれる、息が苦しくなる、咳が強くなる、ぐったりするなど、アナフィラキシー（短時間で全身に起こる命に関わる反応）へ急速に進行する可能性がある点です。

アナフィラキシーになると、喉や気道が強く腫れて息ができなくなったり、脈が速く弱くなったり、血圧が急に下がって意識を失うことがあります。これらは命に関わる状態のため、ただちにエピペン（アドレナリン自己注射薬）を使用し、救急対応を行う必要があります。初期症状は見過ごされがちですが、アレルギー反応の始まりを知らせる重要なサインです。違和感に気づいたら、早めに対応することが重症化を防ぐ鍵になります。