泣き入りひきつけが疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
発作が長い・意識の回復が遅い・頻発する・頭を強く打ったなどの場合は受診の目安となります。
泣き入りひきつけが疑われる場合、発作が長い、回数が多い、意識がなかなか戻らないなどの異常があるときは受診が必要です。
泣き入りひきつけは、強い泣きや驚きのあとに息が止まり、意識がぼんやりしたり顔色が悪くなったりする発作で、多くは数十秒以内に回復します。典型的な流れ(泣く→息を止める→顔色の変化→すぐに回復)であれば自宅で様子を見ることも可能ですが、他の病気を見逃さないためには、以下の目安を知っておくことが重要です。
①発作が1分以上続く
通常は数秒〜数十秒で回復します。1分以上呼吸が止まる・意識が戻らない場合は、他の病気を除外するため受診が必要です。
②意識の回復が遅い
通常は、再び泣き始める、反応が戻るなどの回復が見られます。ぐったりした状態が続く場合は注意が必要です。
③発作が頻繁に起こる(週に何度も)
鉄欠乏性貧血など背景の問題がないか、小児科で評価します。
④誘因なく起こる
強い泣き、怒り、痛み、驚きなど、誘因となる感情刺激がなく発作が起きる場合は、別原因の可能性があります。
⑤けいれんが長く続く、けいれんが体の左右どちらかに偏っている
てんかんとの鑑別が必要となる場合があります。
⑥頭を打った、呼吸が極端に弱い
転倒や外傷を伴う場合、また明らかに呼吸が弱い場合は受診を急ぎます。
初めての発作や、生後6ヶ月未満での発作は、念のため小児科で相談すると安心です。典型的で短時間の発作なら経過観察でよいことが多いですが、不安があれば受診をためらう必要はありません。
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最終更新日:
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
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