クッシング病は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?

クッシング病は、主にACTH(副腎皮質刺激ホルモン)やコルチゾールを抑える薬で治療します。

解説

クッシング病は、主にACTH分泌抑制薬とコルチゾール合成抑制薬で治療されます。

ACTH分泌抑制薬(下垂体腫瘍に作用)

1. ソマトスタチン誘導体(保険適用あり)

  • パシレオチドを4週ごとに10~40mg、臀部筋肉内注射します。耐糖能悪化(高血糖・糖尿病)の副作用が高率に出現します。

2. ドパミン作動薬(保険適用外)

  • カベルゴリン1回1mgを週1回就寝前に経口投与します。効果のある症例は全体の1/3程度です。

コルチゾール合成抑制薬(副腎に作用)

1. メチラポン(保険適用あり)

  • 1日3~4回服用が必要です。少量(1日1回250 mg)から開始し、徐々に増やします。比較的即効性があります。
  • 副作用として、肝障害、低カリウム血症、男性化徴候などに注意が必要です。

2. オシロドロスタット(保険適用あり)

  • 1回1mgを1日2回から開始し、徐々に増やします。
  • メチラポンより高いコルチゾールの抑制効果があります。
  • 副作用はメチラポンと同様です。

3. トリロスタン(保険適用あり)

  • 1回60mgを1日3〜4回から開始し、最大480mgまで徐々に増やします。
  • 効果はゆっくりと現れます。

4. ミトタン(保険適用あり)

  • 1回250〜500mgを1日3回より開始し、徐々に増やします。
  • 副腎の萎縮や壊死を引き起こすため、副腎不全を起こした場合は、グルココルチコイドの補充が必要となります。
  • 下垂体手術予定者には使用しません。長期使用で呂律障害や神経毒性が現れることがあり注意が必要です。

公開日

最終更新日

医療法人社団メレガリ うるうクリニック関内馬車道 糖尿病・内分泌科

濵﨑 秀崇 監修

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