肺胞蛋白症で行う肺胞の洗浄とは、どのような治療ですか?
肺胞にたまったサーファクタント由来物質を、全身麻酔下で生理食塩水を用いて物理的に洗い流す治療です。
肺胞の洗浄療法は、肺胞蛋白症の主要な治療法のひとつで、主に以下の2種類があります。
1. 全肺洗浄(WLL)
- 全身麻酔をかけて行われる治療です。
- 特別な器具(ダブルルーメンチューブ)を使って片方の肺を換気し、もう片方の肺には約37℃に温めた生理食塩水を注入・排出する操作を繰り返すことで、肺胞内にたまったサーファクタント由来の物質を物理的に洗い流します。
- 高い治療効果と安全性が確立されており、世界的に標準的な治療法として認識されています。
- この治療は、呼吸器内科医、麻酔科医、看護師、臨床工学技士など、経験豊富な多職種のチームによって行われることが重要です。
2. 気管支鏡下区域洗浄(SLBL)
- WLLに比べて簡便で、気管支鏡という細いカメラを使って肺の一部(区域)を洗浄する方法です。
- 安全性は高いと報告されていますが、WLLに比べて一度に洗い流せる範囲が限られるため、治療効率は低いとされています。そのため、比較的軽い症状の患者さんや、頻繁な洗浄が必要な場合に検討されることがあります。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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