去勢抵抗性前立腺がんの予後について、どのような因子が影響を及ぼすのでしょうか?
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去勢抵抗性前立腺がんの予後について、どのような因子が影響を及ぼすのでしょうか?
去勢抵抗性前立腺がんの予後について、どのような因子が影響を及ぼすのでしょうか?
転移の有無で見通しに関わる要因は異なり、PSAや全身状態などが関係します。
去勢抵抗性前立腺がんの予後(今後の見通し)には、転移があるかどうかによって、いくつかの因子が複合的に影響するとされています。
転移がない場合
転移のない去勢抵抗性前立腺がん(ホルモン治療中にPSAが上がり続けるものの、画像検査ではまだ転移がみつからない状態)では、次のような点が見通しに関係するとされています。
- PSAダブリングタイム(PSAが2倍になるまでの期間):PSAは前立腺から血液中に出るタンパク質で、がんの勢いを知る目印になります。2倍になるまでの期間が短いほどがんの勢いが強く、転移や生命予後に関わりやすくなります。新しいホルモン薬の代表的な臨床試験では、おおむね10ヶ月以下を「進行リスクが高い」と位置づけています
- PSAの高さ:去勢抵抗性と診断されたときのPSAの値が高いほど、転移までの期間や生存期間が短くなりやすいとされています
- グリソンスコア:前立腺がんの細胞の形や並び方がどれだけ乱れているか(悪性度)を表す指標です。一部の研究では、この点数が高いほど転移しやすいと報告されています
転移がある場合
転移のある去勢抵抗性前立腺がんでは、代表的な予後予測モデルで次の8つの因子が見通しに影響するとされています。
- 全身状態(パフォーマンスステータス):普段どのくらい元気に過ごせているか
- 転移の場所:特に肝臓など内臓への転移があると、見通しは厳しくなりやすいです
- 痛みの程度:強い痛み止め(医療用麻薬)を使うほどの痛みがあるか
- 血中LDHの値:体の中で細胞が壊れると増える酵素
- 血中ALPの値:骨や肝臓の状態を映す酵素
- 血中ヘモグロビンの値:貧血の程度
- 血中アルブミンの値:栄養状態の目安
- PSAの高さ:前立腺がんの目印となる値
これらが良好なグループと不良なグループでは、患者さんの半数がどのくらいの期間を過ごせたかという目安(生存期間の中央値)に大きな差がみられました。ただし、これは集団全体の傾向です。一人ひとりの見通しには個人差がありますし、現在は治療薬の進歩によってさらに生存期間が延長しています。
そのため、がんの予後に関して気になる場合は、主治医と相談しながら確認していくことが大切です。
(参考文献)
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
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