胆道閉鎖症の寿命について教えてください。

早期治療で長期生存が可能で、肝移植により寿命は大きく改善します。

胆道閉鎖症の寿命は、治療の時期や肝臓の状態によって大きく異なりますが、現在は治療により成人まで生きる人も多くいます。

胆道閉鎖症は、胆管(胆汁という脂肪の消化を助ける液を流す管)が閉塞する(ふさがる)病気で、胆汁が肝臓にたまると肝障害(肝臓が傷つくこと)が進み、最終的には肝硬変(肝臓が固くなり働きが低下する状態)や肝不全(肝臓が十分に働かない状態)に進行します。治療を行わない場合は、2~3年以内に重い肝不全になることが多いとされています。

現在の標準治療は葛西手術(肝門部空腸吻合術:胆汁が流れる通り道を作る手術)で、特に生後60日頃までに行うと成功率が高いとされています。手術後、胆汁の流れが改善すれば、自分の肝臓で生活できる期間が長くなることがあり、研究では約40~60%が5~10年程度、自分の肝臓で生活できると報告されています。

一方、肝機能の低下が進んだ場合は肝移植(新しい肝臓に置き換える治療)が行われます。近年は医療の進歩により、肝移植後の5年生存率は90%以上と報告されており、多くの患者さんが成人期まで生活できるようになっています。ただし、長期生存しても門脈圧亢進症(肝臓の血流が滞る状態)などの合併症のため、生涯にわたり定期的な医療管理が必要です。

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宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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