イソ吉草酸血症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
薬だけで病気のコントロールが不安定な場合、入院治療や食事・薬の調整で代謝管理を行います。
イソ吉草酸血症で薬が効かない場合は、食事管理の見直し、投薬量の調整、病院での入院治療などが必要です。
イソ吉草酸血症は、体内でロイシンというアミノ酸を分解する酵素が十分に働かず、有害物質がたまる病気です。通常はL-カルニチンやグリシンなどの薬と食事療法で代謝を安定させますが、まれにこれらだけでは十分にコントロールできない場合があります。
検討される対応は、以下のとおりです。
- 食事管理の見直し
- 専門医による投薬量の調整
- 発症の引き金となる感染症や絶食などの予防的管理と早期受診
また、すでに嘔吐などを伴う発作や代謝危機が疑われる症状が出ている場合には、以下のような緊急介入が必要です。
- 点滴によるブドウ糖投与:体にエネルギーを補給し、体がロイシンを分解しないようにする
- 電解質や酸塩基バランスの補正:血液が酸性に傾くのを防ぐ
- 血液透析:重症の場合、血液から有毒な代謝産物を迅速に除去するために必要になる場合がある
特に持続的な代謝性アシドーシス、重度の高アンモニア血症、精神状態の変化、その他の重篤な症状がある場合、綿密なモニタリングと急性期管理には即時入院が必要です。これには、24〜48時間のたんぱく質除去、適切な水分補給、カロリー摂取量の維持、感染症など併発している病気の治療なども含まれます。
薬が十分に効かない場合でも、入院による急性期管理と食事・薬の調整で多くのケースはコントロール可能です。
イソ吉草酸血症について、特に知りたいことは何ですか?
利用規約とプライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。
(参考文献)
Vockley J et al. Isovaleric acidemia: new aspects of genetic and phenotypic heterogeneity. Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2006, 142C, 95-103.
Mütze U et al. Classic Isovaleric Acidemia. GeneReviews. 1993-2025, , PMID: 38484105.
畑 郁江,ほか.イソ吉草酸血症 概要.小児慢性特定疾病情報センター,https://www.shouman.jp/disease/details/08_02_026/(参照 2025-11-10)
イソ吉草酸血症(指定難病247).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4816(参照 2025-11-10)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
イソ吉草酸血症
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
公開日:
最終更新日:
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです
