イソ吉草酸血症ではどのような症状がありますか?
乳児期の嘔吐、活気不良、けいれん、意識障害、独特の体臭などが特徴的な症状です。
イソ吉草酸血症の症状は、発症時期や重症度によって大きく異なります。
イソ吉草酸血症は、ロイシン(筋肉などを作るアミノ酸)を分解する酵素がうまく働かず、体内に有害なイソ吉草酸がたまることで起こる病気です。軽症、無症状のものから生命を脅かすものまで、その重症度はさまざまです。
最も多い重症型(急性型、古典型)では、生後数日から1週間ほどで発症します。母乳やミルクを飲んだあとに、強い嘔吐、ぐったりする、けいれん、意識がもうろうとするなどの症状が現れ、重い場合には「代謝性アシドーシス(血液が酸性に傾く)」「高アンモニア血症(血液中のアンモニアが過剰になる)」を起こし、命にかかわることもあります。特徴的なのは、体や尿から「蒸れた足のような、独特の匂い」がすることです。
一方で、比較的酵素の働きが残っている慢性間欠型では、普段は元気に過ごせますが、感染症や発熱、絶食、たんぱく質の過剰摂取など、体にストレスがかかった時に、嘔吐や意識障害を起こす「代謝危機(代謝バランスが崩れる状態)」がみられます。繰り返すと成長や知的発達に影響することがあります。
また、新生児スクリーニングで偶然見つかる、非常に軽症あるいは無症状のタイプも存在します。
早期に診断され、適切な食事療法(低ロイシン食)や代謝を助ける薬(L-カルニチン、グリシン)を用いた薬物療法を行えば、多くの人は重い発作や後遺症を避け、日常生活を送ることが可能です。
イソ吉草酸血症について、特に知りたいことは何ですか?
利用規約とプライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。
(参考文献)
Vockley J et al. Isovaleric acidemia: new aspects of genetic and phenotypic heterogeneity. Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2006, 142C, 95-103.
Mütze U et al. Classic Isovaleric Acidemia. GeneReviews. 1993-2025, , PMID: 38484105.
畑 郁江,ほか.イソ吉草酸血症 概要.小児慢性特定疾病情報センター,https://www.shouman.jp/disease/details/08_02_026/(参照 2025-11-10)
イソ吉草酸血症(指定難病247).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/4816(参照 2025-11-10)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
イソ吉草酸血症
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
公開日:
最終更新日:
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです
