多剤耐性結核と広範囲薬剤耐性結核（xdr tb）はどのような違いがありますか？

広範囲薬剤耐性結核（XDR-TB）は多剤耐性結核（MDR-TB）の一部であり、治療で使えない薬剤の種類に違いがあります。

MDR-TBとXDR-TBはどちらも一般的に用いられる抗結核薬に対して耐性を持った結核であり、XDR-TBの方がMDR-TBよりも多くの抗結核薬に対して耐性を持ちます。

MDR-TBは、イソニアジドとリファンピシンに対して耐性を持っていますが、XDR-TBはこの2つに加えて、フルオロキノロン、ペダキリン、リネゾリドのいずれかに対して耐性を持ちます。また、一般的にはXDR-TBの方が治療期間も長く、MDR-TBの治療期間が6ヶ月または9ヶ月であるのに対し、XDR-TBは18ヶ月かかることもあります。

結核の治療は長期にわたりますが、途中で治療を中断すると、結核菌がさらなる薬剤耐性をつけ、それまで継続していた治療薬が効かなくなるおそれがあります。

症状が改善したあとも、医師の指示通りに薬剤治療を継続するようにしましょう。