尿路結石について、治療を開始してから治るまでの流れが知りたいです。
まずは対症療法で症状を抑えつつ自然排石を待ちます。どうしても排石されない場合は外科的な治療も検討します。
上部尿路結石の場合
以下に当てはまる場合、侵襲的な処置(手術など体に傷をつける形で行う治療)をせずに自然に排石されることがあります。
- 結石が10mm未満である
- 症状や糖尿病などの基礎疾患がない
- 尿管の走行が複雑でない
このような場合には1~3ヶ月程度、以下のことを行いつつ自然排石を待ち、適宜治療方針の変更を検討します。
- 痛みの発作が出たら鎮痛薬などで対処する
- 1日1.5〜2L程度の水を飲む(ただし心不全や低ナトリウム血症が指摘されているなど、飲水制限をされている方は、無理せずに脱水にならない程度の飲水をしてください)
- 食事に気をつける(ほうれん草やバナナなどのシュウ酸を多く含む食品を摂取する時は、なるべく鰹節や牛乳、しらすなどのカルシウムを多く含む食品を一緒に摂取する)
- 尿路結石排出促進薬を服用する
なお、自然排石を促進する薬剤はいくつかありますが、エビデンスが不足しているものや保険適用にならないものもあるので、担当の医師とご相談の上ご使用ください。
また、自然に排石される場合でも、尿路の狭いところが3ヶ所あるので、ここに結石が入り込むことで3回ほど痛みが起こる可能性があります。尿路が狭まるのは、①腎盂から尿管に移行する部位、②総腸骨動脈という大きな動脈を尿管がまたぐ部位、③尿管が膀胱に入り込む部位の3か所です。典型的には、①で背部から腰の部位の痛み、②で脇腹から下腹部にかけての痛み、③で下腹部から鼠径部にかけての痛み・違和感が出ることが多いです。また、結石が膀胱に入り込む時は、頻尿や排尿時の痛みといった膀胱炎のような症状を生じることもあります。
下部尿路結石の場合
基本的には自然排石しないことが多いですが、下記のように治療することがあります。
男性の場合
女性の場合
神経因性膀胱があれば、α1ブロッカーなどを用いて治療します。
自然排石されず治らない場合
1~3ヶ月経っても自然排石されない場合は、侵襲的な治療も検討されます。ただ、尿路結石は良性疾患のため、感染症やその他の基礎疾患がなければ、絶対に侵襲的な治療が必要というわけではありません。最近ではそこまで体に傷をつけない形での手術が可能ですが、それぞれの方法に伴う合併症などもあります。具体的な治療法は担当の医師との相談のうえ最適なものを選択していくことになります。手術などの侵襲的な治療を受けた場合は、結石の種類や成分、手術の結果によって対応が変わります。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
尿路結石
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ