脇腹の痛みがある
という症状の原因と、関連する病気をAIで無料チェック

胃や腸の病気の可能性もありますが、強い痛みが生じると吐き気を伴うことは多いため、吐き気があるからと言って消化器疾患だと断定できるわけではありません。様々な疾患の可能性を念頭に、注意深く原因を特定していく必要があります。

ストレスによって胃炎や胃潰瘍、腸炎、狭心症などを生じることがあります。また帯状疱疹や、腎盂腎炎（腎臓の感染症）も、ストレスによる免疫力低下がきっかけとなって発症します。これらの病気によって脇腹の痛みが起こることがあります。

腹部の側面（側腹部）の痛みが生じることを総称して「脇腹の痛み」と言います。
痛み方は原因によってさまざまで「ズキズキと刺すような痛み」「ギューッと締め付けるような痛み」「ピリピリした痛み」などと表現されることが多いです。

筋肉痛や打撲による痛みに対しては効果があります。
ただし、胃潰瘍などによる痛みは、ロキソニンによってかえって悪化するリスクがあります。また、緊急性が高い疾患の場合には、受診が遅れることで重症化する可能性もあります。原因が明らかに筋肉痛や打撲だと分かっている時以外は使用を避け、まず医療機関を受診しましょう。

筋肉痛などであれば市販の鎮痛剤などで対応ができますが、はっきりした原因が分からないうちに市販薬を使用してしまうと、病状が悪化したり手遅れになったりする危険があります。市販薬の安易な使用は避けるようにしてください。

腸炎などが原因であれば、有効な可能性はあります。また、原因が腸以外にあったとしても、整腸剤の使用で直接的に悪化することはありません。ただし、治療の遅れから原因疾患が重症化することもあるため、自己判断での治療は避けることが望ましいです。市販薬を使用する前に医療機関を受診するようにしましょう。

急性膵炎の可能性はあります。急性膵炎の場合、典型的にはみぞおちの痛みが出現することが多いですが、脇腹などややずれた部位に痛みが起こることもあります。
急性膵炎は飲酒量が多い方で起こりやすく、治療が遅れると重症化するリスクもある危険な疾患です。

帯状疱疹の可能性はあります。帯状疱疹の場合、体表のピリピリした痛みが起こり、発疹を伴うことが多いですが、発疹が目立たないケースもあるため注意する必要があります。ストレスや他の病気によって体力や抵抗力が落ちている時に起こりやすい疾患です。

胆石症の可能性はあります。典型的には、油物を食べた後に症状が出現します。また、右季肋部（上腹部）付近に持続性の強い痛みが出現することが多いです。

一言に左脇腹と言っても、痛むのが左上のほうなのか左下のほうなのかで考えられる原因が変わってきます。

左上の脇腹が痛む場合

まず左上にある臓器（脾臓や肺、腎臓）の病気を考えます。

脾臓の病気

脾腫、脾臓腫瘍などの病気が考えられます。ただし、脾臓の病気自体はあまり頻繁に見られるものではありません。

肺の病気

左側の肺に肺炎や気胸などが生じているケースが考えられます。

腎臓の病気

尿管結石、腎盂腎炎、腎梗塞などの病気が左側の腎臓に起こると、左上の脇腹の痛みにつながることがあります。

左下の脇腹が痛む場合

脇腹の左下には主に大腸があります。また、膀胱もこの辺りに位置します。そのため、これらの臓器の病気を考えます。

大腸の病気

腸炎、憩室炎などの病気が考えられます。排便の異常を伴うことが多いです。

膀胱の病気

尿路結石が膀胱付近にある時は、脇腹の左下辺りが痛くなることがあります。

卵巣の病気

卵巣腫瘍や卵巣出血が左側の卵巣で起こると、左下辺りが痛くなることがあります。

左上や左下とは言えないがなんだか痛い場合

お腹全体の臓器の病気を考えていくことになります。左上や左下が痛む時に疑われる病気の他に、胃や十二指腸、小腸や大腸、膵臓、大動脈などの病気も考えます。

胃や十二指腸の病気

胃や十二指腸の炎症や潰瘍などがあります。食事の前後で痛みが変化することがあります。

大動脈の病気

大動脈解離や大動脈炎などの病気が考えられます。

皮膚にブツブツがある場合

帯状疱疹などの病気が考えられます。表面的な痛みが先行して、ブツブツが時間が経ってから出てくるケースもあります。

腎盂腎炎の可能性はあります。典型的な症状としては、左右の腰や背中の痛みを伴い、叩くと響くような痛みを生じます。
膀胱炎などをきっかけに感染症が腎臓まで及んだ状態であり、発熱や血尿、排尿痛、頻尿などの症状を伴うことが多いです。

胃、肝臓、膵臓、胆嚢、大腸、肺などに起こる原発性がんだけでなく、転移により出現したこれらのがんや骨転移なども含む、様々な種類の悪性腫瘍が脇腹の痛みの原因となる可能性があります。

新型コロナウイルス感染に伴い、腹痛や筋肉痛などを生じる可能性はあります。感染後の後遺症として生じる場合もあるため、罹患後も注意深く体調を見ていく必要があります。

一言に右脇腹と言っても、右上のほうなのか右下のほうなのかで考えられる原因が変わってきます。

右上の脇腹が痛む場合

まず右上の脇腹にある臓器（胆嚢や肝臓、肺、腎臓）の病気を考えます。

胆嚢や肝臓の病気

胆石症、胆嚢炎、胆管炎、肝炎、肝膿瘍、肝腫瘤などの病気が考えられます。

肺の病気

肺炎や気胸などの病気が考えられます。

腎臓の病気

尿管結石、腎盂腎炎、腎梗塞などの病気が右側の腎臓に起こると、右上の脇腹の痛みにつながることがあります。

右下の脇腹が痛む場合

右下の脇腹には虫垂や大腸、膀胱などがあるため、それらの臓器の病気を考えます。

虫垂や大腸の病気

憩室炎、腸炎、虫垂炎などの病気が考えられます。

膀胱の病気

尿路結石が膀胱付近にある時に、脇腹の右下辺りが痛くなることがあります。

卵巣の病気

卵巣腫瘍や卵巣出血が右側の卵巣で起こると、脇腹の右下辺りが痛くなることがあります。

右上や右下とはいえないがなんだか痛い場合

お腹全体の臓器の病気を考えていくことになります。
右上や右下が痛む時に疑われる病気に加え、胃や十二指腸や小腸や大腸、膵臓、大動脈などの病気の可能性も考えます。

胃や十二指腸の病気

胃や十二指腸の炎症や潰瘍などがあります。食事の前後で痛みが変化することがあります。

大動脈の病気

大動脈解離や大動脈炎などの病気が考えられます。

皮膚にブツブツがある場合

帯状疱疹などの病気が考えられます。表面的な痛みが先行して、ブツブツが時間が経ってから出てくるケースもあります。

脇腹の痛みが尿路結石によって起こる可能性はあります。典型的には、腰背部～脇腹付近に強い痛みが起こります。また、左右どちらかの腰背部を叩くと響くような痛みが生じることも多いです。
血尿を伴うこともありますが、典型的でない症状の場合もあるため、診断のためには受診が必要です。

脇腹の痛みの原因となる日常生活中の要因としては、飲酒、喫煙、生活習慣の問題や外傷などがあります。
また、水分不足から結石ができやすいといったことも原因になりえます。

飲酒、喫煙、ストレス

飲酒などによって膵臓や肝臓を傷めてしまうことで、膵炎や肝炎になって脇腹が痛むことがあります。
また、過剰なストレスは胃や十二指腸の潰瘍につながることがあります。
体調不良などがあると帯状疱疹ができやすくなることもあります。

水分不足

水分の摂取が不足すると、尿の量が減り、腎臓や膀胱の感染症や結石が起こりやすくなります。

外傷

何かに強くぶつかったりして怪我をすることで、打撲や肉離れ、肋骨の骨折などを起こすことがあります。これらの筋肉や骨の異常によって、しばしば脇腹の痛みが生じます。
筋肉や骨の異常は、咳のし過ぎなどでも起こることがあります。

脇腹の痛みの原因としては、内臓由来の痛みから筋肉や皮膚に由来する痛みまで、様々な疾患が考えられます。
下記の疾患が代表的な疾患として挙げられます。

胃腸などの病気

お腹の中には胃や十二指腸、膵臓、胆嚢、肝臓などがあり、それらの炎症や病気で脇腹に痛みが出ることがあります。
具体的な病気としては、以下のようなものが挙げられます。

• 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
• 膵炎
• 胆嚢疾患（胆石、胆嚢炎等）
• 腸炎
• 肝疾患（肝炎、肝膿瘍等）
• 消化管穿孔

心臓や大動脈の病気

心臓の病気が原因で、左胸や左の脇腹近くに痛みが出ることがあります。
具体的な病気としては、大動脈解離、心筋梗塞、狭心症、心筋・心膜炎等があります。

腎臓の病気

腎臓は背中の真ん中辺りにあり、腎臓の病気が原因で背中から脇腹にかけて痛みを感じることがあります。
具体的な病気としては、尿路結石、腎盂腎炎、腎梗塞などがあります。

肺の病気

肺はみぞおちのすぐ上辺りまで広がっており、肺の端のほうが病気になった時に脇腹の痛みを感じることがあります。
具体的な病気としては、肺炎、肺がん、肺塞栓等があります。

皮膚の疾患

脇腹のあたりに帯状疱疹ができると、水疱が出来て痛みを感じることがあります。

筋肉や骨の異常

何かに強くぶつかったりして怪我をすることで、打撲や肉離れ、肋骨の骨折などを起こすことがあります。これらの筋肉や骨の異常によって、しばしば脇腹の痛みが生じます。
筋肉や骨の異常は、咳のし過ぎなどでも起こることがあります。

食事や運動などの日常生活に関して、下記のような点に注意することで、脇腹の痛みの原因となる消化器疾患や心疾患などを予防できる可能性があります。

• 過度な飲酒をはじめとした食べ過ぎや飲み過ぎを避ける　
• ストレスを避ける　
• 日常的に運動する
• 十分な休養・睡眠をとる
• 禁煙する

脇腹の原因を引き起こしている疾患によって、受診方法や診療科は異なります。

救急要請、救急外来受診

急な強い痛みは危険な病気のサインである可能性があります。以下のような場合には、救急車の要請や救急外来の受診を検討しましょう。

• 突然発症する我慢できないような強い痛みがある
• 冷や汗や意識障害、血圧低下などを伴う強い痛みがある
• 胸痛や背中の痛みも伴う
• 強い痛みが持続している
• 高熱や持続する血尿などを伴う

消化器内科

食事が関係するような場合などは胃腸の問題の可能性があり、消化器内科の受診が勧められます。

• 飲食で悪化・改善がある
• 下痢や嘔吐がある
• お腹を押すと痛みがある

循環器内科

以下に当てはまる場合は心臓の病気の可能性があるため、循環器内科の受診が勧められます。

• 動悸や胸の痛みを伴う
• 動くと悪化する
• 左肩や顎などの痛みも伴う

腎-泌尿器科受診

排尿の異常を伴う場合は結石や腎臓の問題の可能性があるので、腎臓内科や泌尿器科の受診が勧められます。血尿、排尿痛、頻尿などを伴う時には腎臓内科か泌尿器科を受診しましょう。

皮膚科受診

痛みのある箇所に皮疹があるなど、見た目にわかる異常がある時は、皮膚科を受診しましょう。

もちろん、かかりつけ医があればまず相談をし、かかりつけがない場合には内科の受診を検討しましょう。

下記の点を中心に系統立てて話すことで伝わりやすくなります。

• いつから痛むか（何時頃から等、具体的に）
• 痛みの起こり方（突然発症したのか、だんだん痛くなったか、痛みが起こるきっかけがあるか）
• 痛む場所（どこが痛むか、他の痛い所はないか）
• どのような痛みか（ズキズキ刺すような痛み、ギューッと締め付けるような痛みなど）
• 痛みの持続時間（痛みが持続するか、波があるか）
• 痛み以外の症状はあるか（悪寒発熱、下痢、血尿、冷や汗など他の症状があるか）

痛みの程度や、痛みに伴って生じている症状に応じて判断します。

緊急性が高い

以下に当てはまるような時は、緊急性の高い病気の可能性があるため、救急外来の受診や救急車の要請を検討しましょう。

• じっとしていられないくらい痛みが強い
• 高熱、意識障害、息切れ、血尿など強い症状を伴う

日中の外来受診を検討

痛みの程度がそれほどでもなく、落ち着いて休める程度であれば、日中にかかりつけの内科などの受診を検討しましょう。

経過を見ていてよい

怪我をして痛みが出始めた場合などは、自然に治まることも多いため経過を見てもかまいません。筋肉痛や打撲など、原因がはっきりしている場合は受診を焦らなくてもよいでしょう。もちろん他の症状がある場合や、痛みが強い場合は受診を検討しましょう。