N−アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?

治療の中心となる薬はカルバミルグルタミン酸で、消化器症状などの副作用がみられることがあります。

N−アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症は原因に直接作用する薬で治療できる数少ない尿素回路異常症であり、治療の中心となる薬はカルバミルグルタミン酸です。

この病気では、尿素回路(体に有害なアンモニアを無害な尿素に変える仕組み)を動かすために必要なN−アセチルグルタミン酸が作れません。カルバミルグルタミン酸は、その代わりとして働き、CPS1(尿素回路の最初の酵素)を活性化することで、尿素回路のスイッチを入れます。長期治療として継続して内服することで、血液中のアンモニアを安定して下げることができ、多くの患者さんで基本治療となります。

副作用として比較的よくみられるのは、嘔吐、下痢腹痛などの消化器症状(お腹の不調)や、頭痛、発熱、眠気、味覚の変化などです。多くは軽度ですが、まれにじんましん、顔や唇の腫れ、呼吸困難といったアレルギー症状、強い眠気、混乱、ふらつき、視野の異常などの重い症状が報告されています。これらが出現した場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。

アンモニアが急激に上昇する急性期や、コントロールが不十分な場合には、カルバミルグルタミン酸に加えて、窒素除去薬(体外に窒素を逃がす薬)である安息香酸ナトリウムやフェニル酪酸製剤などを併用します。これらの薬では、味やにおいの問題、吐き気、食欲低下、疲れやすさなどが起こりやすく、量や飲み方の調整が重要です。治療は医師の指示に従い、定期的な診察と血液検査を受けながら続けることが大切です。

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宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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