夜尿症は大人になってからも治りますか？

夜尿症はお子さんによく見られますが、成人の夜尿症もあり、適切な診断と治療を行うことで症状の改善が期待できます。

成人の夜尿症の治療も、問診や排尿日誌、必要に応じて尿流動態検査などにより、夜に出る尿の量の異常や膀胱の異常、睡眠の異常といった夜尿症の根本原因を特定することから始まります。

そのため、治療戦略は個々人の原因に基づいて、以下の対応が含まれます。

• 夜間多尿が原因の場合：夜に作られる尿を減らすために、生活指導や必要に応じて抗利尿ホルモンと同様の働きをする薬（デスモプレシン）による治療を行います。
• 膀胱蓄尿障害がある場合：過活動膀胱や神経因性膀胱に対する治療を行います。具体的には膀胱の過剰な働きを抑える薬（抗コリン薬、β3作動薬など）を使うことがあります。
• 睡眠に問題がある場合：ベッドの周りの環境（温度や明るさ）の調整だけでなく、必要に応じて睡眠薬の調整などが効果的な場合があります。また、睡眠時無呼吸症候群の可能性がある場合は、持続陽圧呼吸療法（CPAP）によって睡眠の質が上がる可能性もあります。

大人であっても夜尿症が出ることはあります。気になる症状がある場合は、遠慮なさらずに泌尿器科で相談しましょう。