夜尿症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか？

薬物療法で夜尿症の改善が見られない場合、まずは原因が正しく特定されているか、行動療法（生活指導）が徹底されているかを再評価する必要があるので、通っている医療機関に再度受診しましょう。

夜尿症は、夜間多尿、膀胱蓄尿障害、睡眠障害など、複数の要因が関与していることが多いため、治療が効かない場合は、以下の対応が推奨されます。

行動療法などを見直す

水分・塩分制限や睡眠衛生、便秘の改善などの生活指導は、薬物療法中も継続することが大切です。デスモプレシンを使用している場合は、服用方法や服用タイミング、就寝前の飲水制限が守られているかを再確認します。

膀胱機能を再評価する

初期治療に抵抗性の場合、排尿日誌や尿流動態検査などで膀胱機能の状態を詳しく調べることで、夜尿症につながる隠れていた原因がわかる可能性があります。

他科専門医への紹介

夜尿症を起こす原因が不明または十分な対応ができないと判断される場合は、各領域の専門医へ紹介します。
例えば、夜尿症を起こす夜間多尿の原因として、心臓病（心不全）や高血圧が疑われる場合は循環器内科へ、重度の睡眠障害が疑われる場合は睡眠障害専門医へ紹介することがあります。

薬物療法の変更

単独で効果が不十分な場合、原因に応じて薬を2種類以上使用することを検討します。