夜尿症には初期症状はありますか？

夜尿症は「睡眠中に無意識に尿が漏れる（おねしょ）」が月に1回以上あり、それが3ヶ月以上続く状態と定義されるため、明確な初期症状はありません。ただし、夜尿症には、症状の現れ方によっていくつかの分類があり、それぞれ先行する（または併存する）症状に違いがあります。

夜尿症の「先行する症状」として注目されるのは、主に以下の2つのタイプです。

二次性夜尿症

これは、排尿に関する問題が一旦治まり（6ヶ月以上夜尿のない期間が続いたあと）、再びおねしょが始まるタイプです。症状の再発は、しばしば心理的なストレス（両親の離婚や、弟や妹の誕生、いじめ、受験勉強、災害など）と関連しています。そのため、精神的な緊張やストレスが、夜尿が再発する前のサインとなり得ます。

非単一症候性夜尿症

これは、夜尿症の症状に加えて、日中の排尿に関する症状（昼間の尿意切迫感、頻尿、尿失禁）や繰り返す膀胱炎、便通の問題などを伴う、より複雑な病態の夜尿症です。この場合、日中のこれらの排尿トラブルや便秘などが、夜間の症状と並行・先行して存在する可能性があります。