妊娠糖尿病の場合、主にどのような治療をしますか?

食事療法と運動療法が治療の中心です。それでも血糖値が目標に達しない場合は、赤ちゃんに安全なインスリン注射を追加します。

妊娠糖尿病の治療の目的は、お母さんと赤ちゃんの両方の健康を守るために、妊娠中の血糖値を適切な範囲にコントロールすることです。治療は以下の3つの方法を段階的に行います。

食事療法

治療の基本であり、最も重要な柱です。栄養士の指導のもと、赤ちゃんの発育に必要な栄養はしっかり摂りつつ、血糖値が急上昇しないような食事の摂り方を学びます。具体的には、1日の食事を3回の食事と2〜3回の間食に分ける「分割食」で、一度に摂取する糖質の量を調整します。

運動療法

食事療法と並行して行われます。ウォーキングなどの軽い有酸素運動を、食後などに行うことで血糖値の改善が期待できます。ただし、切迫早産などのリスクがある場合は行えないため、必ず医師の許可のもとで行います。

インスリン療法

食事療法と運動療法を2週間程度行っても、血糖値が目標の範囲内に収まらない場合に開始されます。インスリンは注射薬ですが、基本的に胎盤を通過しないため赤ちゃんへの影響が少なく、妊娠中でも安全に使用できる薬です。飲み薬は、赤ちゃんへの安全性が確立されていないため、日本では原則として使用されません。

これらの治療を適切に行うことで、ほとんどの妊婦さんは合併症のリスクを減らし、安全に出産を迎えることができます。

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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長

井林 雄太 監修

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