妊娠糖尿病のセルフチェックはできますか？

妊娠糖尿病を、妊婦さん自身が症状などから判断して、正確に診断するセルフチェックはできません。

その最大の理由は、妊娠糖尿病には自覚症状がほとんどないからです。そのため、自分で「おかしい」と気づくことは非常に難しく、妊婦健診での血糖検査によってはじめて発見されることがほとんどです。

ただし、妊娠糖尿病になりやすいリスクが高いかどうかを自分で確認するという意味でのセルフチェックは可能です。以下の項目に当てはまるものが多いほど、リスクが高いと考えられます。

• 家族に糖尿病の人がいる
• 肥満気味である（妊娠前のBMIが25kg/m²以上）
• 35歳以上の高齢妊娠である
• 過去に巨大児（4,000g以上）を出産したことがある
• 原因不明の流産や死産の経験がある
• 多嚢胞性卵巣症候群（PCOS）と診断されている

これらのリスク因子に心当たりがある場合は、かかりつけの産婦人科医にそのことを伝え、相談することが大切です。

市販の血糖測定器で血糖値を測ることもできますが、あくまで参考値であり、それだけで診断はできません。最も確実で安全な方法は、症状の有無にかかわらず、すべての妊婦さんが受ける定期的な妊婦健診と、そこで行われる血糖スクリーニング検査を必ず受けることです。