妊娠糖尿病ではどのような症状がありますか？

妊娠糖尿病は、ほとんどの場合、妊婦さん自身が気づくような自覚症状がないのが大きな特徴です。これが、症状がないまま進行し、妊婦健診での血糖検査によってはじめて発見されることが多い理由です。

血糖値がかなり高くなった場合には、一般的な糖尿病と同じような症状が現れることがあります。具体的には、以下のような症状です。

• 異常な喉の渇き（口渇）
• トイレの回数や尿の量が増える（頻尿・多尿）
• 疲れやすい（倦怠感）

しかし、これらの症状は、妊娠中の生理的な変化としても起こりうるため、妊娠糖尿病に特有のものであると判断するのは困難です。

症状がないからといって、妊娠糖尿病が母体や赤ちゃんに影響を及ぼさないわけではありません。放置すると、巨大児、新生児低血糖、妊娠高血圧症候群などのリスクが高まります。

したがって、症状の有無にかかわらず、すべての妊婦さんが受ける妊婦健診での血糖スクリーニング検査が、妊娠糖尿病を早期に発見し、適切な管理を開始するために極めて重要となります。気になる症状がある場合はもちろんのこと、症状がなくても定期的な健診を必ず受けるようにしましょう。