未熟児無呼吸発作が疑われる場合、何科を受診したらよいですか？

自宅で未熟児無呼吸発作が疑われる症状に気がついた場合は、小児科を受診しましょう。

未熟児無呼吸発作は早産児特有の呼吸トラブルで、呼吸のリズムをつくる脳の機能（呼吸中枢）が未熟なために起こります。診療は早産児・低出生体重児・病気を持って生まれた赤ちゃんを専門に診る新生児科が担当し、NICU（新生児集中治療室）で行われます。

NICUでは、呼吸状態を24時間観察し、必要に応じて呼吸中枢を刺激するカフェイン治療や、CPAPなどの専門的な呼吸サポートを行います。通常、未熟児無呼吸発作がみられる場合には、NICUで入院治療を受け、安全に自宅へ帰ることができるのを確認後に退院になります。

一方、退院後に自宅で「呼吸が止まったように見えた」「顔が青くなった」「ぐったりした」という症状に気づいた場合は、まず小児科を受診してください。小児科医が診察結果に応じて、入院下での観察・管理を行える医療機関へ紹介します。新生児科への入院歴がある場合には、担当医へ相談し、その後の指示を仰ぐのでもよいでしょう。

また、明らかなチアノーゼ（皮膚やくちびるが青紫になる）、呼吸が明らかに弱い、反応が悪いなど、緊急性の高い症状がある場合は、迷わず救急受診が必要です。赤ちゃんの呼吸は急に悪化することがあるため、ためらわず医療機関に相談することが重要です。

早産児は、退院後もしばらく呼吸が不安定なことがあり、家庭では発作の前兆がわかりにくいため、気になる変化があれば早めの受診が安心です。