未熟児無呼吸発作ではどのような症状がありますか?
呼吸停止により、皮膚が青紫色になる・心拍低下・ぐったり・呼吸の弱まりなどがみられます。
未熟児無呼吸発作の主な症状は、呼吸の一時的な停止に伴い、皮膚が青紫になる・心拍が低下する・ぐったりするなどです。
未熟児無呼吸発作は、早産児にみられる「呼吸が一時的に止まる」状態で、20秒以上の呼吸停止、または呼吸が短時間止まるだけでも他の異常を伴う状態を指します。早産児は呼吸のリズムを作る脳の働き(呼吸中枢)が未熟で、眠っているときや授乳後などに発作が起こりやすくなります。呼吸が浅くなったり、胸の動きが弱くなったりすることもあります。
呼吸が止まることで最も目立つのは、チアノーゼ(皮膚や口唇が青紫になる状態)です。十分な酸素を取り込めずに血液中の酸素が減るために起こります。
また、心拍数の低下(徐脈)がみられることもあります。脈が弱くなると全身に血液を送り出す力も低下するため、赤ちゃんの手足や体が冷たく感じられることもあります。
筋緊張(筋肉の張り)が低下し、ぐったりして見えたり、動きが少なかったり、反応が鈍くなることもあります。これらは酸素不足によって一時的に神経の働きが弱まるために生じるものです。
これらの症状を、新生児によく見られる正常な周期的呼吸(徐脈や低酸素血症を伴わない10秒未満の短い呼吸休止)と区別することが重要です。また、無呼吸発作と思われた症状が、実は感染症、胃食道逆流、低血糖など別の病気による場合もあります。そのためNICUでは心拍・呼吸・酸素濃度を常にモニターして変化を早期にとらえ、必要に応じて検査を行います。
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(参考文献)
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宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
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