強迫性障害の場合、記憶に自信がないのはなぜですか?

繰り返す強迫行為が逆に、記憶への自信を失わせることが考えられます。

解説

強迫性障害の方が記憶に自信を持てなくなるのは、特に「確認強迫」と深く関わっています。

例えば、「鍵を閉めたか」「火を消したか」などが不安になり(強迫観念)、それを打ち消すために何度も確認する(強迫行為)ことがあります。

通常、私たちは何かを確認すると「大丈夫だ」と安心し、その記憶に自信を持ちます。しかし、強迫性障害の場合、確認行為を繰り返せば繰り返すほど、「本当にちゃんと確認しただろうか?」「見落としはなかったか?」といった新たな疑念や不安が湧き上がってきてしまうのです。

これは、確認という行為自体が、自分の記憶や感覚に対する信頼感を逆に低下させてしまうためと考えられています。専門的には「メタ記憶(自分の記憶が正しいかどうかを判断する能力)」が、繰り返しの確認によって低下すると言われています。

治療を通じて強迫観念や強迫行為が減ることで、記憶への自信も回復していくことが期待できます。

公開日

最終更新日

こころの港クリニック 京橋・東京駅前 精神科・心療内科

山﨑 龍一 監修

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