急性骨髄性白血病の染色体異常について教えてください。
急性骨髄性白血病にはさまざまな遺伝子異常を持つものがあり、予後や治療法が異なります。
急性骨髄性白血病には以下のような遺伝子異常をもつものがあり、それぞれに効果的な治療法も異なります。
- t(8;21)(q22;22)またはRUNX1-RUNX1T1の遺伝子異常を有するもの
このタイプは、化学療法が奏功しやすく、予後が比較的良好です。
- t(15;17)(q24;q21)PML-RARAの遺伝子異常を有するもの(急性前骨髄球性白血病)
近年、ATRAと三酸化ヒ素(ATO)の併用が用いられつつあり、高い完全寛解率となっています。
- inv(16)(p13.1q22)t(16;16)(p13.1;q22)CBFB-MYH11の遺伝子異常を有するもの
骨髄に異常好酸球が5%以上に増加するこのタイプは、化学療法が奏功しやすく、予後が比較的良好です。
- t(9;11)(p22;q23)MLLT3-MLLの遺伝子異常を有するもの
予後は比較的悪いです。
- t(6;9)(p23;q34)DEK-NUP214の遺伝子異常を有するもの
予後は比較的悪いです。
- inv(3)(q21q26.2)またはt(3;3)(q21;q26.2)RPN1-EVI1の遺伝子異常を有するもの
骨髄の異形成が顕著で予後が不良です。
- t(1;22)(p13;q13)RBM15-MKL1の遺伝子異常を有するもの
急性骨髄性白血病の1%以下で、3歳未満に多いです。
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
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