急性骨髄性白血病での入院期間はどのくらいですか?
まず、完全寛解を目指した寛解導入療法と続く地固め療法が必須であり、少なくとも約半年の入院は必要です。
急性骨髄性白血病の治療は、治癒を目指した多剤併用による強力な化学療法です。
初回は、寛解導入療法と呼ばれる完全寛解を目指した強力な化学療法を行いますが、正常な造血が回復するまで約1ヶ月かかります。完全寛解が得られたとしても、多くの白血病細胞が残っており、寛解導入療法の後に、寛解後療法(地固め療法、維持療法、あるいは造血幹細胞移植)を行います。
寛解後療法は、急性骨髄性白血病の場合、寛解導入療法と同じ程度の強さの治療を行う地固め療法を3~4コース実施することが必須です。したがって、寛解導入療法により完全寛解が得られ、3~4コースの地固め療法を実施とすると、少なくとも約半年の入院が必要です。
寛解:治療によって白血病の症状や徴候が一時的に消失または著しく改善した状態を寛解といいます。完全寛解とは、白血病細胞が少なく、骨髄中の芽球(未熟な白血病細胞)が5%未満であり、骨髄中の白血球、赤血球、血小板が回復し、血液中の血球数が正常値になり、白血病細胞の臓器浸潤も消失している状態を指します。
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最終更新日:
兵庫医科大学病院 輸血・細胞治療センター 血液内科
山原 研一 監修
(参考文献)
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