腸重積症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
腸重積症は薬ではなく腸を戻す治療が基本です。
腸重積症は、薬で直接治すことはできません。治療の補助として薬が使われることはあります。
腸重積症の主な治療は、肛門から空気や造影剤を注入して腸を押し広げて、入り込んだ腸管部分を元に戻す、非観血的整復です。腸が壊死している重症例や、非観血的整復で治らない例、器質的病変(腸の構造的異常)のある成人例などでは、手術が必要になります。
薬で腸重積症そのものを治すことはできませんが、補助的に使用される薬剤もあります。例としては以下のものが挙げられます。
- 造影剤:生理食塩水やバリウム、水溶性造影剤(ガストログラフィンなど)が整復に用いられます。あくまで「圧をかけるための液体」であり、腸重積症を治す薬ではありません。副作用としては、造影剤による下痢や嘔吐、腸に穴がある場合には造影剤が漏れるリスクがあります。
- 点滴による輸液:脱水やショックを防ぐための支持療法で、副作用はほとんどありません。
- 鎮静薬や鎮痛薬:整復の際に子どもが動かないようにするために使用します。薬によっては一時的に眠気や呼吸が浅くなることがありますが、医師が呼吸や心拍を監視しながら投与するため、安全性は確保されています。
- 抗菌薬:腸管壊死、腸穿孔、腹膜炎など病状が進行している場合に、感染予防として点滴で使う場合があります。副作用としては下痢や発疹、まれにアレルギー反応が出ることがあります。
手術が必要となる際には、麻酔薬や術後の鎮痛薬が用いられます。
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
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