成長痛の原因は何がありますか？

成長痛の正確な原因は不明ですが、成長そのものではなく、複数の要因が関与していると考えられています。

成長痛という名前から「骨が急に伸びて痛む」と思われがちですが、医学的には、骨の成長が直接痛みを起こす証拠はなく、以下のような要因が、組み合わさって生じると考えられています。

筋肉や腱の疲労

子どもは日中に活発に走ったり跳んだりするため、筋肉や腱に負担がかかり、身体活動量が多かった日の夕方から夜にかけて、痛みを訴えることがあります。特に膝やふくらはぎ、太ももなど、体重を支える部位に痛みが多くみられます。

骨格や関節の柔軟性の違い

子どもの骨や関節は、まだ未発達で、筋肉とのバランスが不安定なため、運動後に違和感や痛みが出やすい可能性があります。

痛みの閾値が低い

成長痛のある子どもは、成長痛のない子どもよりも、痛みや外部からの刺激に敏感である可能性を示唆する研究もあります。

心理的要因

就寝前に親の関心を引こうとする行動や、不安や緊張が痛みの訴えとして表れるケースもあります。実際、ストレスや生活リズムの乱れと、成長痛が関連していることも報告されています。

その他にも、扁平足やO脚/X脚、関節の過伸展といった体の構造上の特徴、遺伝的要因（家族内で成長痛がみられることも多く、親や兄弟が幼少期に成長痛を経験している場合、子どもにも起こりやすい）などが関与する可能性も指摘されていますが、明確なメカニズムはまだ解明されていません。