眼振の検査はどのような方法で行われますか?

眼振の検査は、眼球の動きやバランス機能を評価します。

解説

眼振の検査は、眼球の動きやバランス機能を評価し、原因となる疾患を特定するために行われます。

最初に行われるのは、医師による視診と眼球運動の観察です。患者に目を上下左右や斜めに動かしてもらいながら、眼振の有無や動きの方向、速さ、持続時間などを確認します。

これにより、眼振の性質(水平性・垂直性・回旋性など)や、安静時または頭の動きに応じて出現するかどうかを評価することができます。

より詳細な観察には「フレンツェル眼鏡」が使われます。これは強い凸レンズがついた眼鏡で、患者が焦点を合わせられないようにし、無意識に目を固定する力を遮断することで、隠れている眼振(潜在眼振)を明確に観察できるようにします。暗室での検査が一般的です。

また、「頭位変換検査」では、患者の頭や身体の位置を変えることで眼振やめまいを誘発し、その反応を観察します。

これは良性発作性頭位めまい症の診断に有効です。「温度刺激検査(カロリックテスト)」では、耳に温水または冷水を注入して内耳を刺激し、それによって生じる眼振を測定します。

これにより左右の前庭機能の違いや異常を調べることができます。

加えて、脳や中枢神経に原因があると考えられる場合には、MRIやCTなどの画像検査が行われ、脳梗塞脳腫瘍、小脳の障害などの有無を調べます。

その他にも、聴力検査や平衡機能検査、神経学的診察などを併用して、総合的に評価が行われます。

このように、眼振の検査は多角的なアプローチで行われ、原因の特定と適切な治療方針の決定に大きく寄与します。

眼振が見られる場合は、眼科、耳鼻科、神経内科など専門医による評価を受けることが重要です。

公開日

最終更新日

東北大学病院 眼科

山口 知暁 監修

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