眼振とめまいの関連性を教えてください。

内耳や脳の平衡機能に異常がある場合に、両者が同時に現れることがよくあります。

解説

眼振とめまいは密接に関連しており、特に内耳や脳の平衡機能に異常がある場合に、両者が同時に現れることがよくあります。

人の身体は、視覚、内耳の前庭感覚、筋肉や関節からの体性感覚を統合してバランスを保っています。

このうち内耳には、三半規管や前庭といった、頭の動きや傾きを感知する器官が存在し、これらが脳に信号を送ることで、眼球の動きを自動的に調整し、視線を安定させています(前庭動眼反射)。

しかし、内耳や脳幹、小脳などのバランスを司る中枢神経に障害があると、この反射が乱れ、意図しない眼球の揺れ(眼振)が生じるとともに、身体のバランス感覚が崩れてめまいを引き起こすのです。

具体的には、良性発作性頭位めまい症では、頭の位置を変えたときに短時間の回転性めまいと眼振が起こります。

前庭神経炎では、突然の強いめまいと一方向性の眼振が数日間持続します。メニエール病では、耳鳴り難聴とともにめまい発作と眼振を繰り返します。

さらに、脳幹や小脳の脳梗塞・出血など中枢性の疾患では、激しいめまいと眼振に加え、手足のしびれや言語障害などを伴うこともあります。

このように、眼振はめまいの原因を特定するための重要な手がかりとなります。

特に眼振の動きの方向や持続時間、頭の向きによる変化を詳細に観察することで、内耳に原因がある末梢性のめまいか、脳に原因がある中枢性のめまいかを判断する手がかりになります。

そのため、眼振とめまいが同時に現れる場合には、自己判断せず、早めに耳鼻科や神経内科を受診し、正確な診断と適切な治療を受けることが重要です。

公開日

最終更新日

東北大学病院 眼科

山口 知暁 監修

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