IgA腎症は治る病気ですか?

IgA腎症は治療により寛解を目指せますが、腎不全に進行する場合もあるとされています。

IgA腎症は治療により寛解(病気が抑えられた状態)を目指せる一方、一部では腎不全に進行する可能性もある慢性の腎臓病です。予後には腎機能や蛋白尿の程度などが影響し、早期の診断と治療が重要とされています。

IgA腎症とは

IgA腎症は、血液中の免疫グロブリンA(IgA)という抗体が腎臓の糸球体(しきゅうたい:血液をろ過する部分)に沈着し、炎症を引き起こす慢性の腎臓病です(厚生労働省)。国の指定難病にも認定されており、国内の患者数は約1万人とされています(難病情報センター)。

IgA腎症の寛解と予後

IgA腎症の治療では、蛋白尿(たんぱくにょう)や血尿を消失させ、「寛解」と呼ばれる病気が抑えられた状態を目指します(国立成育医療研究センター)。一方で、成人では発症から20年で30〜40%の方が末期腎不全に至るとの報告があります(国立成育医療研究センター)。小児では15年で約11%が末期腎不全になるとされ、成人と比べると予後は良好な傾向にあります(国立成育医療研究センター)。

IgA腎症の予後に影響する要因

予後(病気の経過の見通し)に影響する主な要因として、以下が挙げられています(エビデンスに基づくIgA腎症診療ガイドライン2020)。

  • 腎機能の状態:診断時点で腎機能が低下している場合、予後が悪くなりやすいとされています
  • 蛋白尿の程度:蛋白尿が多い場合、腎不全に進行しやすいとされています
  • 病理所見:腎生検(じんせいけん:腎臓の組織を採取して調べる検査)での重症度も予後に関わります

IgA腎症の治療と早期対応の重要性

IgA腎症の治療には、RA系阻害薬(血圧を下げて腎臓を保護する薬)、副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬、口蓋扁桃摘出術(こうがいへんとうてきしゅつじゅつ)などがあり、これらにより寛解を目指すことが可能とされています(エビデンスに基づくIgA腎症診療ガイドライン2020)。ただし、根本的な治療法は確立されておらず、対症療法が中心となっています(難病情報センター)。
検診で尿の異常を指摘された場合や、尿の泡立ち・血尿などが気になるときは、早めに医療機関への受診をご検討ください。

IgA腎症について、特に知りたいことは何ですか?

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虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

大庭 悠貴 監修

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