IgA腎症の場合、食事で気を付けることはありますか?
重症度などにより異なりますが、減塩やタンパク質制限が必要になることもあります。
病気の重症度など個々の患者さんの状況によって異なりますが、IgA腎症では、食塩摂取制限やタンパク質摂取制限などの食事療法、肥満対策や禁煙・飲酒制限などの生活習慣の是正が行われる場合があります。
一般的に、食塩摂取量は高血圧と関係していることから、IgA腎症でも減塩により腎機能低下を抑制する効果が期待されます。しかし、腎機能の低下がなく、高血圧を合併しない患者さんの場合では、減塩の効果があるかは不明です。
また、慢性腎臓病(CKD)ではタンパク質の摂取制限を行うことで、腎機能障害の悪化が抑えられることが示されていますが、IgA腎症で効果的かは現時点では不明です。IgA腎症は、個々の患者さんで年齢や病態(病気によって変化する体の状態)など大きく異なるため、画一的にタンパク制限を行うのではなく、腎機能の状態などを総合的に考える必要があります。
個別のケースにつきましては、主治医などにご相談ください。
公開日:
最終更新日:
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
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「IgA腎症」とはどのような病気ですか?
IgAと呼ばれる免疫グロブリンが、腎臓の糸球体という領域に沈着して起こる腎炎です。
IgA腎症の原因は何がありますか?
原因は明らかではありませんが、遺伝的な素因や粘膜の免疫が関係すると言われています。
IgA腎症ではどのような症状がありますか?
無症状の血尿や蛋白尿が多いです。肉眼的血尿が見られることや、ネフローゼ症候群を起こすこともあります。
IgA腎症には初期症状はありますか?
尿蛋白や尿潜血、肉眼的血尿が見られます。腎機能が悪い・尿蛋白が多い場合には、むくみや高血圧が見られることがあります。
IgA腎症の場合、主にどのような治療をしますか?
全例で血圧の管理をします。腎機能低下のリスクが高い場合にはステロイド治療を行います。日本では扁桃摘出術を行うことが多いです。
IgA腎症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
腎臓内科を受診してください。
IgA腎症が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
尿蛋白が出ている、尿潜血や肉眼的血尿が見られる、腎障害を指摘されている場合には受診してください。
IgA腎症のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
IgA腎症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
尿蛋白が多い・血圧が高い患者さんでは、レニン・アンギオテンシン(RA)系阻害薬を使用します。腎機能悪化が進展するリスクが高い人は、ステロイドを使用します。
IgA腎症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
慢性腎臓病の進行を防ぐための支持療法を行います。
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