高リン血症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
食事中のリン吸収を抑える「リン吸着薬」で治療します。消化器症状やカルシウム値の異常などの副作用があるため注意が必要です。
高リン血症の治療には、主にリン吸着薬という種類の薬が用いられます。この薬は、食事と一緒に服用することで、消化管内で食物に含まれるリンと結合し、リンが体内に吸収されるのを防いで、便と一緒に排泄させる働きがあります。治療の基本である食事療法(リン制限)と組み合わせて行われます。
リン吸着薬には、いくつかの種類があります。
- カルシウム系リン吸着薬:炭酸カルシウムなどが含まれます。リンを吸着する効果がありますが、カルシウムも一緒に吸収されるため、血液中のカルシウム濃度が高くなりすぎる(高カルシウム血症)リスクがあります。
- 非カルシウム系リン吸着薬:セベラマーや炭酸ランタンなどが代表的です。高カルシウム血症のリスクが少ないため、広く使われています。また、鉄を含むタイプの薬(クエン酸第二鉄水和物など)は、リンを吸着すると同時に貧血の改善も期待できます。
これらの薬は、種類によって副作用が異なります。共通して見られやすいのは、便秘や下痢、吐き気、お腹の張りといった消化器症状です。カルシウム系の薬では前述の高カルシウム血症、鉄を含む薬では便が黒くなることや、まれに鉄の過剰蓄積が起こる可能性があります。
どの薬を選択するかは、患者さんの血液中のリンやカルシウムの値、腎機能の状態、合併症の有無などを総合的に判断し、医師が決定します。
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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