高リン血症で低カルシウム血症が起こるのはなぜですか?
血液中のリンが増えるとカルシウムと結合して消費され、カルシウム濃度が低下するためです。また、リンはカルシウム吸収に必要なビタミンDの働きも妨げます。
高リン血症で低カルシウム血症が起こる主な理由は、リンとカルシウムの化学的な性質と、体を調節するホルモンの働きが関係しています。
リンとカルシウムの結合(化学的沈着)
血液中のリン濃度が異常に高くなると、過剰なリンは血液中にあるカルシウムと結合し、「リン酸カルシウム」という固い結晶を作ります。この反応によって、血液中のカルシウムが消費されてしまうため、結果としてカルシウム濃度が低下します(低カルシウム血症)。このリン酸カルシウムの結晶は、血管の壁などに沈着し、動脈硬化の原因にもなります。
ビタミンDの働きの抑制
リンは、腸でカルシウムの吸収を助ける「活性型ビタミンD」が作られるのを妨げる働きがあります。高リン血症の状態では、この抑制作用が強まり、食事からカルシウムを効率よく吸収できなくなるため、血中のカルシウム濃度がさらに低下しやすくなります。
特に、腎機能が低下している患者さんでは、腎臓でのリンの排泄ができないうえに、活性型ビタミンDを作る能力も低下しているため、この「高リン・低カルシウム」というバランスの崩れがより顕著に現れます。
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(参考文献)
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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