アジソン病には初期症状はありますか？

アジソン病には初期症状がありますが、その多くは他の一般的な病気の症状と似ているため、すぐにはアジソン病だと気づきにくいのが特徴です。症状は数ヶ月から数年にわたってゆっくりと現れます。

代表的な初期症状は、以下の通りです。

• 慢性的な強い疲労感（倦怠感）：休息をとっても回復しない、だるさが続きます。
• 食欲不振と体重減少：食べたいと思わなくなり、意図せず体重が減っていきます。
• 筋力低下：力が入りにくく、疲れやすくなります。
• 吐き気、嘔吐、腹痛：胃腸の調子が悪い状態が続くことがあります。
• 低血圧：特に、立ち上がったときにめまいや立ちくらみが起こりやすくなります。

これらの症状は、他の多くの病気でも見られるため、診断が遅れる原因となります。

しかし、アジソン病には比較的特徴的な初期サインもあります。それが皮膚や粘膜の色素沈着です。日光にあまり当たらないはずの肘や膝、手のひらのしわ、歯ぐきや唇などが黒ずんでくる場合は、アジソン病を疑う重要な手がかりとなります。また、「やたらと塩辛いものが食べたくなる」という塩分への渇望も特徴的な症状のひとつです。

これらの症状がいくつか当てはまり、長く続く場合は、放置せずに内科や内分泌内科を受診することが重要です。