アジソン病ではどのような症状がありますか?
全身の倦怠感、食欲不振、低血圧、吐き気などが現れます。皮膚や口の中に黒っぽい色素沈着が見られるのが特徴的な症状です。
アジソン病は、生命維持に不可欠な副腎皮質ホルモン(コルチゾール、アルドステロン)が不足するため、全身にさまざまな症状が現れます。症状はゆっくりと進行することが多く、初期には気づかれにくいこともあります。
主な症状は、以下の通りです。
- 全身症状:原因不明の慢性的な強い疲労感(倦怠感)や筋力低下、脱力感が最もよく見られます。食欲不振や、それに伴う体重減少も特徴です。
- 循環器・消化器症状:ホルモン不足により血圧の維持が困難になり、低血圧、特に立ち上がった時のめまいや立ちくらみが起こりやすくなります。吐き気や嘔吐、腹痛、下痢といった消化器症状も頻繁に見られます。
- 皮膚の色素沈着:アジソン病に非常に特徴的な症状です。コルチゾール不足を補おうと脳から過剰に分泌されるホルモン(ACTH)が、メラニン色素の産生を刺激します。これにより、日光に当たらない肘、膝、手のひらのしわ、手術痕、乳輪、そして口の中の粘膜(歯ぐきや頬の内側)などが黒ずんだり、しみのような色素沈着が現れたりします。
- 精神症状:無気力になったり、抑うつ気分、不安感といった精神的な不調が現れることもあります。
これらの症状に加え、風邪や怪我などのストレスがかかると「副腎クリーゼ」というショック状態に陥り、命に関わる危険があるため、早期の診断と治療が重要です。
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(参考文献)
Mara Carsote et al. Addison's Disease: Diagnosis and Management Strategies. Int J Gen Med. 2023, 16, 2187-2210.
Eystein S Husebye et al. Adrenal insufficiency. Lancet. 2021, 397, 613-629.
日本内分泌学会ほか. 副腎クリーゼを含む副腎皮質機能低下症の診断と治療に関する指針(最終版). 日本内分泌学会雑誌. 2015, 91, 1-78.
難病情報センター.“83 アジソン病”..https://www.nanbyou.or.jp/wp-content/uploads/upload_files/File/083-202404-kijyun.pdf,(参照 2025-12-26).
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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