アジソン病が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか？

アジソン病は症状がゆっくり進行するため、初期には気づかれにくい病気ですが、以下のような症状や状態が病院を受診する目安となります。

1. 複数の症状が長く続く場合

単独の症状ではなく、以下のうち、複数の症状が数ヶ月にわたって続いている場合は、アジソン病を疑うきっかけになります。

• 休息をとっても回復しない、原因不明の強い疲労感（倦怠感）
• 食欲不振と、それに伴う意図しない体重減少
• 立ちくらみや、めまいを伴う低血圧
• 吐き気、嘔吐、腹痛などの消化器症状

2. 特徴的なサインが見られる場合

アジソン病に比較的特徴的なサインが見られたら、受診を強くおすすめします。

• 皮膚や粘膜の色素沈着：肘や膝、手のしわ、歯ぐきなどが黒ずんできた。
• 塩分への渇望：やたらと塩辛いものが食べたくなる。

3. ストレス時に急激に体調が悪化した場合

風邪などの感染症、怪我、手術、精神的な強いストレスなどをきっかけに、急激な血圧低下や意識障害といったショック状態（副腎クリーゼ）を起こすことがあります。このような急激な体調悪化を経験した場合、その背景にアジソン病が隠れている可能性があります。

これらの目安に心当たりがあれば、「ただの疲れ」などと自己判断せず、一度、内科や内分泌内科を受診して専門医の診察を受けることが重要です。