アジソン病で爪が黒くなるのはなぜですか?

副腎ホルモン不足を補おうと脳から出るホルモン(ACTH)が、メラニン色素の産生を刺激するため、皮膚や爪に色素が沈着し黒くなります。

アジソン病で爪や皮膚が黒くなるのは、病気によって体内のホルモンバランスが大きく崩れることが原因です。

アジソン病では、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが十分に分泌されなくなります。すると、体はこれを「コルチゾールが足りない!」という緊急事態だと判断します。

この信号を受け取った脳の下垂体は、副腎にもっと頑張ってホルモンを作るよう命令を出すために、「 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)」という司令官のようなホルモンを大量に分泌します。

ここがポイントなのですが、この司令官ホルモンであるACTHは、皮膚や爪の色を作る細胞(メラノサイト)を刺激する「メラノサイト刺激ホルモン(MSH)」と非常によく似た構造を持っています。

そのため、血液中にACTHが過剰にあふれると、本来の目的である副腎への命令だけでなく、間違ってメラノサイトも強力に刺激してしまいます。その結果、メラニン色素が過剰に作り出され、皮膚だけでなく、爪の根元(爪母)にも沈着します。

爪母にメラニン色素が沈着すると、新しく作られて伸びていく爪に黒い色素が取り込まれるため、爪に縦方向の黒い線が現れたり、爪全体が黒っぽく見えたりするのです。これは皮膚の色素沈着(特に肘や歯ぐきなど)と並んで、アジソン病を診断するうえで非常に特徴的な身体所見となります。

ユビーAIパートナーユビーAIパートナーに聞いてみよう

アジソン病について、特に知りたいことは何ですか?

利用規約プライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。

関連する病気と症状

この記事をシェアする

治療が必要な患者様へのお願い

アジソン病

の方は説明を必ずお読みください

こちらのQRコードを

スマーフォンのカメラで読み取ってください

疾患について分かりやすくまとまっています
1

QRコードを読み取るだけ 非接触で安心

2

一問一答なので 読むのが簡単

3

どんな治療をするべきか 納得して取り組める

公開日

最終更新日

福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長

井林 雄太 監修

初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
医療AIに不調を相談

医療AIパートナー ユビー

24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです

無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。