門脈圧亢進症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
難治性腹水の場合は、大量穿刺排液、腹膜・経静脈シャント、腹水濾過濃縮再注法、肝移植などを検討します。
薬が効かず、特に腹水が短期間で多量にたまってしまう場合は、大量穿刺排液、腹膜・経静脈シャント(P-Vシャント)、腹水濾過濃縮再注法(CART)、肝移植などを検討します。
大量穿刺排液
薬で改善が困難な大量腹水に対して、アルブミンの点滴をしながら大量穿刺排液(通常5L以上)を行うことがあります。ただし、根本的な治療ではなく、かつ血圧低下、急性腎不全などのリスクがあります。
腹膜・頚静脈シャント(P-Vシャント)
腹膜・経静脈シャント(P-Vシャント)とは、逆流防止弁のついた管を用いて、腹水を自動的に頸静脈(首の血管)に注入する治療法です。腹水を減らす効果がありますが、感染症、腹膜炎、心不全などの重篤な合併症が起きる可能性があります。また、チューブが閉塞する頻度も高く、長期間継続可能なものではありません。
腹水濾過濃縮再注法(CART)
腹水濾過濃縮再注法(CART)とは、針で抜いた腹水を回収・ろ過・濃縮して、再度血管内に点滴することで、腹水中のタンパク質を再利用する治療方法です。腹水を減らしつつ、減少したタンパク質を補うというメリットがあります。一方で、感染症のリスクや機器のコストが高いというデメリットがあるほか、門脈圧亢進症・腹水の根本的治療にはならないという課題もあります。
肝移植
薬物療法で対応できず、他に治療手段がない門脈圧亢進症・肝硬変に対しては、肝移植を検討します。肝移植を行えるかどうかは、年齢や持病、心肺機能、門脈圧亢進症・肝硬変の原因疾患、ドナーの有無などによって異なります。
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医療法人社団明世会成城内科 消化器科
重松 秀 監修
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