慢性咳嗽(咳が止まらない)のメカニズムについて教えてください。
慢性咳嗽には複数のメカニズムが関与しています。
慢性咳嗽は、通常8週間以上続く咳を指し、そのメカニズムには気道の炎症や過敏性の亢進、さらには中枢神経の関与が含まれます。
咳は、気道に刺激が加わると、喉頭、気管、気管支などにある咳受容体が興奮し、その情報が迷走神経を介して延髄の「咳中枢」に伝達されます。
咳中枢では、この信号が統合され、呼吸筋に指令が出されて咳が起こります。
慢性咳嗽では、この反射経路が過敏になっており、通常であれば咳を引き起こさないような軽微な刺激にも反応してしまいます。
さらに、中枢神経系での過剰な信号処理も関与しており、これを「咳過敏症」と呼びます。
原因疾患がなくても咳が続く「原因不明咳嗽」や「治療抵抗性咳嗽」では、咳中枢の感受性が高まっていると考えられ、近年ではこの機序に対する治療薬の開発も進んでいます。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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