好酸球性肺炎は、CT検査でわかりますか?
CT検査は好酸球性肺炎の診断に必要な検査であり、特徴的な画像所見が見られます。
胸部CT検査(特に高分解能CT: HRCT)は、好酸球性肺炎の診断において、非常に重要な情報を提供します。
急性好酸球性肺炎(AEP)の場合
HRCT検査は、AEPの患者さんでは常に異常な所見を示します。両側の肺に、ばらばらに散らばったすりガラス状の影や網状の影、あるいは、肺の中心に近い部分にできる小さな塊(中心小葉性結節)や、肺全体が白っぽくなる固まり(肺胞性浸潤)が見られることがあります。小さな胸水(肺を覆う膜の間に水がたまること)も、約70~90%の患者さんで見られます。
慢性好酸球性肺炎(CEP)の場合
胸部X線写真やHRCT検査で、肺の末梢(外側)や胸膜下(肺の表面に近い部分)に、左右対称に白い影が見られることが特徴的です。この影は、肺水腫の「写真のネガ」(写真の白黒が反転したような状態)と表現されることもあり、この病気を強く疑う所見とされています。
また、肺の上部に影が見られることが約50%の患者さんで、影の位置が時間とともに移動することが、25%の患者さんで見られるなど、特徴的なパターンがあります。
CT検査は、これらの特徴的な影の分布を確認し、診断の手がかりとするために用いられます。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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